精力剤と滋養強壮剤の違いは?それぞれの成分や種類を徹底解説!

精力剤と滋養強壮剤の違いは?それぞれの成分や種類を徹底解説!

人間は誰しも年齢を重ねていくもので、加齢に伴う衰えは避けがたいものです。

男性は四十路の坂を超えると性機能に衰えがみられ始めますが、女性のほうは三十路を超えると逆に性欲が増すようで、そんなとき頼りになるのが精力剤や滋養強壮剤でしょう。

 

しかし、精力剤と強壮剤はいったいどこが違うのか、どちらのほうが、より効果的なのか、商品説明からはなにも知ることができません。

そこで今回は、精力剤と滋養強壮剤の違いや目的に応じた商品選びのコツなど、あなたの疑問にとことんお答え致します。

 

精力剤と滋養強壮剤の違い

『更年期以降における男性を対象とした、性機能増強のための薬剤及び一般食品の俗称』Wikipediaでは精力剤をこのように説明しています。

確かに、男性ホルモン含有医薬品の「オットピン」や「金蛇精」の効能には「男子更年期以降における精力減退」とあります。

古来、東洋医学において「精力減退」とは、「男性の心身の活動力、とりわけ性機能の低下」と定義され、精力の精は生命を維持するためのエネルギー源、とされてきました。

一方の滋養強壮剤については、ブリタニカ国際大百科事典によれば「新陳代謝、栄養状態の改善、補血、強精、老化の遅延などを目的とした薬剤」と説明されており、精力はより広範な効能の一部とみなされています。

薬局店主の連合組織である日本専門薬局同志会の説明によれば、滋養とは「食べ物の栄養素をからだに必要な栄養素に変え、全身に届けること」であり、その結果、「からだの弱っているところを強くする」のが強壮である、と説明しています。

 

これらの説を統合すると、精力剤とは「主に加齢に伴う性機能の低下を改善するための食品や医薬品」で、滋養強壮剤とは「栄養素によって、精力減退も含むからだの不調を改善する食品や医薬品」ということになります。

早い話が、精力剤は中年男性の性欲やセックスの能力を改善強化するためのもので、滋養強壮剤は年齢にかかわらず性機能も含めた全身の体調を整えるためのもの、ということができるでしょう。

 

精力剤の種類

医薬品としての精力剤には、男性ホルモン製剤やバイアグラなどのED治療薬が相当すると考えられますが、現実には精力剤という名称の医薬品はありません。

また、一般の食品に分類されるハーブやサプリメントにおいても、精力剤という名称で販売されている商品はありません。

 

ここでは、あえて「精力剤」と呼ぶのにふさわしい医薬品やサプリメントについて、解説してみたいと思います。

 

医薬品としての精力剤

このカテゴリーでよく知られているのは、塗り薬なら「グローミン」と「オットピン」、飲み薬なら「金蛇精」でしょう。

いずれも男性ホルモン(アンドロゲン)の中でもっとも活性の高いテストステロンを主剤とした男性ホルモン製剤です。

グローミンの主成分はテストステロンですが、オットピンと金蛇精にはメチルテストステロンという成分が配合されています。

メチルテストステロンとはテストステロンの誘導体で、いわゆるアナボリックステロイドであり、スポーツ選手がドーピングに使う筋肉増強剤と同じ成分です。

オットピン1個10mlには200mg、金蛇精120錠入り1箱には120mgのメチルテストステロンが配合されています。

いずれも内容量は約1か月分ですので、1日あたりの摂取量はオットピン6.6mg、金蛇精4mgとなります。

ちなみに、メチルテストステロンを1錠あたり25mg配合した処方薬のエナルモンでは、1日あたり20~50mgのメチルテストステロンを経口服用します。

この薬の予見される副作用として持続性勃起、陰茎肥大、睾丸委縮、精液・精子の減少があります。

持続性勃起とは勃起が収まらなくなる症状で、勃起の持続時間が4時間を超えると海綿体などペニス組織の壊死を引き起こす可能性があります。

 

また、男性ホルモンを長期に渡って使用すると、睾丸の萎縮や無精子症を引き起こすことが知られています。

オットピンや金蛇精が分類されている第1類医薬品は、薬剤師からの情報提供がないと購入できない、一般用医薬品の中で最も副作用のリスクが高いカテゴリーです。

オットピンも金蛇精もアナボリックステロイドの摂取量は処方薬の2~3割程度にすぎませんが、危険な副作用が起こる可能性は決して低くありません。

 

精力剤としてのサプリメント

精力剤としてのサプリメントには、俗に増大系サプリとかメンズサプリと呼ばれる商品があります。

医薬品と違い、副作用はほとんどなく、安全に使用することができます。

 

サプリメントは医薬品ではなく食品に分類されるため、効果効能を明示することはできませんが、メンズサプリに配合されている成分や栄養素の中には、男性の性機能に対する臨床研究の成果が報告されているものがあります。

 

アルギニンとシトルリン

増大系サプリ、メンズサプリの主成分として多くの商品に採用されているのがアルギニンとシトルリンです。

どちらもアミノ酸の1種ですが、このふたつの成分はペニスの勃起に直接影響をおよぼすことが知られています。

 

勃起は、無数の細い血管でできている海綿体に大量の血液が流れ込むことで起こります。

順序としては、血液が流れ込んで血管がふくらむのではなく、まず血管の拡張が起こり、そこに血液が流れ込むことで海綿体を硬く大きくふくらませます。

 

海綿体の血管を拡張させるのは一酸化窒素の働きによるもので、アルギニンは一酸化窒素の原料となるアミノ酸です。

また、シトルリンは体内でアルギニンに変換されることで、長時間に渡って体内のアルギニン濃度を高めます。

 

アルギニンとシトルリンは、いわば勃起の原動力となる栄養素であり、多くの増大系メンズサプリに主成分として配合されているのもうなずけます。

 

亜鉛

セックスミネラルの異名をとる亜鉛

不足するとED、精子の減少、睾丸の萎縮、男性更年期からうつ病に至る原因にもなる重要なミネラルです。

亜鉛は100種類を超える酵素の原料となり、細胞分裂にもなくてはならない存在です。

 

成人男性の体内で最も活発な細胞分裂は精子の合成で、亜鉛は精巣(睾丸)で大量に消費されます。

直接的に勃起力を強化するわけではありませんが、不足すると性腺機能は低下します。

亜鉛は鉄や銅といった他のミネラルと競合する上に、食物繊維に吸着されやすい性質を持ちます。

 

そのため吸収されにくく、不足しがちな栄養素の筆頭に数えられるミネラルでもあります。

増大系サプリ、メンズサプリなどの精力剤には欠かせない成分です。

 

トンカットアリ、アカガウクルア

トンカットアリはマレーシアで、アカガウクルアはタイで古くから強精剤として利用されてきた天然ハーブです。

トンカットアリにはユーリコマノンという独自の精油成分が含まれており、テストステロンの分泌を促進するといわれています。

マレーシアとシンガポールの大学が共同で行った研究では、去勢して性交能力が失われたはずのマウスのペニスを勃起させ、交尾可能な状態にしたと報告しています。

 

また、別の研究では5週間のトンカットアリ服用で、テストステロン値が約5倍に増加する結果となりました。

複数の研究において、トンカットアリはテストステロンの分泌を増加させ、勃起の硬さ指数を向上させたと結論付けられています。

アカガウクルアはテストステロンとは別のDHEA(デヒドロエピアンドロステロン)という男性ホルモンの分泌を促します。

 

DHEAは「若返りホルモン」の別名を持ち、男性の性機能以外にも多彩な作用を有しています。

原産地のタイではアカガウクルアの臨床試験が行われ、EDに対する効果が確認されています。

30~70歳のED患者にアカガウクルアを3か月間投与した結果、82.4%の患者で症状が改善されており、改善度は「非常に改善された」が29.4%、「明らかに改善された」が17.7%。

「中程度の改善」29.4%、「かなり改善」5.9%となっています。

 

なかでも、「まったく勃起しない」状態だった患者の割合は41.2%から17.6%に激減しています。

こうしたアカガウクルアの効果は、DHEAの分泌促進に加えて、体内で分泌される「勃起力を弱める酵素」を阻害する作用によるものと考えられています。

 

滋養強壮剤の種類


滋養強壮剤の種類は精力剤よりも多く、医薬品、医薬部外品、一般食品の3種類に分類できます。

医薬品や医薬部外品で知名度が高いのは、なんといってもリポビタンDなどの栄養ドリンクでしょう。

リポビタンDなど栄養ドリンクはもともと医薬品でしたが、1999年に医薬品の販売規制が緩和されて医薬部外品へと変更され、コンビニなどでも売られるようになりました。

 

また、2009年には新たに指定医薬部外品として分類されるようになりましたが、このときから「滋養強壮」は使われなくなっています。

栄養ドリンクの主成分は、タウリンやグルクロノラクトンなどの肝機能改善薬が多く使用され、疲労回復効果の中心となっています。

ちなみに、同じシリーズの商品でも第3類医薬品に分類される「リポビタンゴールド」や「グロンサン内服液」には今でも「滋養強壮」の表現が使用されています。

また、リポビタンやグロンサンと並ぶ人気ドリンク剤のユンケル黄帝液は第2類医薬品です。

医薬品は副作用のリスクが高い順に第1類、第2類、第3類にわかれていますが、ユンケル黄帝液などの生薬を主成分とする滋養強壮剤は第2類医薬品に分類されています。

 

タウリンと並ぶ強壮剤の主力成分・高麗人参

タウリンと並ぶ滋養強壮剤の中心成分といえば生薬の王様・高麗人参でしょう。

高麗人参の有効成分はジンセノサイドと呼ばれるサポニンです。

サポニンは分子構造がステロイドとよく似た生理活性物質で、さまざまな生理作用を表すことが知られています。

 

中国最古の生薬事典「神農本草経」ではさまざまな生薬を上品、中品、下品の三品に分類していますが、高麗人参は不老長寿の妙薬として最上位に分類されています。

主な薬効は性機能の低下をはじめ、冷え性、胃腸虚弱、疲労、体力の低下、記憶力の衰えなど多岐に渡り、補薬の王とも称されます。

 

1日4gの高麗人参を3か月間投与した臨床実験で、血液中のテストステロンと精子の量が増加し、精子の運動性も向上したと報告されています。

また、多くの動物実験でもテストステロンの増加が報告されています。

 

滋養強壮によいとされる食品

ほとんどの栄養ドリンクはタウリンのほかにビタミンB1(チアミン)が配合されています。

これはチアミンが疲労物質の分解に欠かせないビタミンだからですが、食品に含まれるチアミンは、食べ方によって別の効果も期待できます。

昔からスタミナ食といわれているニンニクのにおい成分アリシンには、テストステロンの分泌を促す作用があるといわれていますが、熱を加えると別の化合物に変化してしまいます。

 

しかし、チアミンと結合することで熱に強くなり、効果が持続するようになります。

アリシンとチアミンが結合したアリチアミンという化合物は、俗に「にんにく注射」と呼ばれる注射薬として使用されます。

 

また、このアリチアミンを基に開発されたのが、疲労回復薬のアリナミンです。

チアミン=ビタミンB1は赤身肉やレバーに多く含まれていますので、おろしニンニクのタレなどに漬け込んでから加熱するのがお勧めです。

このほか滋養強壮によいとされる食品には、ニンニクと同様にテストステロンを増やすネギやタマネギ、DHEAを増やすとされるヤマイモ、亜鉛とタウリンを豊富に含むカキなどがあります。

 

目的に合わせて選ぶおすすめ精力剤・滋養強壮剤

・勃起力に衰えを感じるときのおすすめ⇒精力剤。
特にアルギンとシトルリンを配合したメンズサプリがおすすめです。
・性欲の減退におすすめ⇒精力剤。
トンカットアリやアカガウクルアなど男性ホルモンの分泌を促すハーブを配合したメンズサプリがおすすめです。
・なんとなくだるい、疲れがとれないことからくる精力減退へのおすすめ⇒滋養強壮剤。
高麗人参やニンニク、ビタミンB1などを配合した疲労回復薬がおすすめ。レバーやうなぎ+ニンニクの食事もおすすめです。
・寝不足や飲みすぎからくる精力減退へのおすすめ⇒滋養強壮剤。
タウリンなど肝臓によい栄養素と高麗人参などの生薬を組み合わせた栄養剤がおすすめ。

基本的には、性機能に特化した効果を求めるなら精力剤が、全身の不調を感じるなら滋養強壮剤がお勧めですが、後者の場合は、十分な睡眠と運動を加えることも大切です。

セックスも基本的な体力がなければ強化できませんので、特に下半身の筋肉は普段から鍛えておきましょう

 

まとめ


今回は精力剤と滋養強壮剤の違い、目的に応じた商品の選び方などをご紹介しましたが、実はまだまだ紹介しきれていない情報がたくさんあります。

例えば、アルギニンには肝臓を守る作用があること、アルギニンからつくられるオルニチンにも精力増強作用があること、男性ホルモンの促進作用で高麗人参の5倍といわれるトンカットアリと同等のパワーを持つマカについて、などなど。

 

特に精力剤に関しては、多くの商品を成分表示から詳細に分析、深く掘り下げた情報を掲載したサイトがあります。

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